【源氏物語273 第12帖 須磨7】娘が生きていたらどんなに嘆くだろうと、短命で亡くなって この悪夢を見ずに済んだことで はじめて慰めたと大臣は嘆く。

ふりつむ悲しみ written by のる 「亡《な》くなりました娘のことを、 私は少しも忘れることができずに悲しんでおりましたが、 今度の事によりまして、 もしあれが生きておりましたなら、 どんなに歎《なげ》くことであろうと、 短命で死んで、 この悪夢を見ずに済んだことではじめて慰めたのでございます。 小さい方が老…