【源氏物語275 第12帖 須磨9】若君の乳母の宰相の君が大臣夫人の挨拶を伝えた。宰相の君は鼻声になっていて深く悲しんでいる風である。

鳥籠 written by ハシマミ 「お目にかかってお話も伺いたかったのですが、 悲しみが先だちまして、 どうしようもございませんでしたうちに、 もうこんなに早くお出かけになるそうです。 そうなさらないではならないことになっておりますことも 何という悲しいことでございましょう。 哀れな人が眠りからさめますまでお待…