【源氏物語281 第12帖 須磨15】帥の宮と中将が来てくれた。自分は無為の人間だからと無地の直衣にしたが、それが帰って美しかった。

落ちる葉、移りゆく秋の中で(Fallen leaves,Shifting of the autumn) written by蒲鉾さちこ 昼に近いころまで源氏は寝室にいたが、 そのうちに帥《そつ》の宮がおいでになり、 三位中将も来邸した。 面会をするために源氏は着がえをするのであったが、 「私は無位の人間だから」 と言って、無地の直衣《のうし》にした。 …