【源氏物語282 第12帖 須磨16】花散里は心細がって、今度のことが決まって以来 始終手紙をよこす。源氏は花散里の姉妹の屋敷を訪ねる。

花影 written by Fukagawa 花散里《はなちるさと》が心細がって、 今度のことが決まって以来始終手紙をよこすのも、 源氏にはもっともなことと思われて、 あの人ももう一度逢いに行ってやらねば 恨めしく思うであろうという気がして、 今夜もまたそこへ行くために家を出るのを、 源氏は自身ながらも物足らず寂しく思われて…