源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
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【源氏物語306 第12帖 須磨40】御息所からは、情のある手紙が来た。使いの若い侍を逗留させて伊勢の話などを話させた。侍は源氏に会い喜びの涙を流していた。
源氏の手紙に衝動を受けた御息所は、 あとへあとへと書き続《つ》いで、 白い支那《しな》の紙 四、五枚を巻き続けてあった。 書風も美しかった。 愛していた人であったが、その人の過失的な行為を、 同情の欠けた心で見て恨んだりしたことから、 御息所も恋をなげうって 遠い国へ行ってしまったのであると思うと、 源氏は…