【源氏物語311 第12帖 須磨45】朱雀帝は、御意志によらない政治を行なう者があって、それを若いお心の弱さは どうなされようもなく お悩みは深い。

「今まで私に男の子のないのが寂しい。 東宮を院のお言葉どおりに 自分の子のように私は考えているのだが、 いろいろな人間が間にいて、 私の愛が徹底しないから心苦しくてならない」 などとお語りになる。 御意志によらない政治を行なう者があって、 それを若いお心の弱さはどうなされようもなくて 御|煩悶《はんもん》…