源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
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【源氏物語339 第13帖 明石 1】雨風は止まず雷鳴もとどろいていた。この頃の夢は怪しいものが来て誘おうとするものばかり。源氏も冷静ではいられなかった。
まだ雨風はやまないし、 雷鳴が始終することも同じで幾日かたった。 今は極度に侘《わび》しい須磨の人たちであった。 今日までのことも明日からのことも心細いことばかりで、 源氏も冷静にはしていられなかった。 どうすればいいであろう、 京へ帰ることもまだ免職になったままで 本官に復したわけでもなんでもないのであ…