【源氏物語362 第13帖 明石24】源氏は宮中での音楽の催しのことを思い出していた。愁《うれ》いを感じながら弾く音楽は凄いものであった

源氏自身も心に、 おりおりの宮中の音楽の催し、 その時のだれの琴、だれの笛、 歌手を勤めた人の歌いぶり、 いろいろ時々につけて自身の芸のもてはやされたこと、 帝をはじめとして音楽の天才として 周囲から自身に尊敬の寄せられたことなどについての追憶が こもごも起こってきて、 今日は見がたい他の人も、 不運な自身…