【源氏物語363 第13帖 明石25】明石入道は山手の家から琵琶と事を取り寄せて琵琶を弾いた。源氏は十三弦を弾いた。その音に入道は敬服した。

老人は涙を流しながら、 山手の家から琵琶と十三|絃《げん》の琴を取り寄せて、 入道は琵琶法師然とした姿で、 おもしろくて珍しい手を一つ二つ弾いた。 十三絃を源氏の前に置くと源氏はそれも少し弾いた。 また入道は敬服してしまった。 あまり上手がする音楽でなくても 場所場所で感じ深く思われることの多いものである…