【源氏物語371 第13帖 明石33】明石入道は、源氏に娘についていろいろ話す。明石入道の愛嬌のある部分も見えた。

「ひとり寝は 君も知りぬや つれづれと 思ひあかしの うら寂しさを 私はまた長い間口へ出してお願いすることができませんで 悶々《もんもん》としておりました」 こう言うのに身は慄《ふる》わせているが、 さすがに上品なところはあった。 「寂しいと言ってもあなたはもう法師生活に慣れていらっしゃるのですから」 それ…