【源氏物語374 第13帖 明石36】父親の明石入道の代筆の返事が来た。返事を書かぬ娘に軽い反感が起こった。

もったいないお手紙を得ましたことで、 過分な幸福をどう処置してよいかわからぬふうでございます。 それをこんなふうに私は見るのでございます。 眺むらん 同じ雲井を 眺むるは 思ひも同じ 思ひなるらん だろうと私には思われます。 柄にもない風流気を私の出しましたことをお許しください。 とあった。 檀紙に古風ではあ…