【源氏物語377 第13帖 明石39】源氏は心惹かれるものの 良清から横取りする形になるのは可哀想だと思う。とはいえ娘の方から接近しようとしない。

相手をするに不足のない思い上がった娘であることがわかってきて、 源氏の心は自然 惹かれていくのであるが、 良清《よしきよ》が 自身の縄張りの中であるように言っていた女であったから、 今眼前横取りする形になることは彼にかわいそうであると なお躊躇《ちゅうちょ》はされた。 あちらから積極的な態度をとってくれば…