【源氏物語452 第14帖 澪標26】乳母は自分の事も源氏が書いてくれているのに満足した。源氏は明石の上の返事を見て 可哀想だと呟いたのを聞いて物思わしそうにした。

乳母は源氏の手紙をいっしょに読んでいて、 人間にはこんなに意外な幸運を持っている人もあるのである、 みじめなのは自分だけであると悲しまれたが、 乳母はどうしているかということも奥に書かれてあって、 源氏が自分に関心を持っていることを知ることができたので満足した。 返事は、 数ならぬ み島がくれに 鳴く鶴《…