【源氏物語461 第14帖 澪標35】藤壺の宮は太上天皇に準じて女院と遊ばされ、仏法に関係した善行功徳をお営みになることを精励しておいでになった。

入道の宮をまた新たに御母后《ごぼこう》の位にあそばすことは 無理であったから、 太上天皇に準じて女院《にょいん》にあそばされた。 封国が決まり、 院司の任命があって、 これはまた一段立ちまさったごりっぱなお身の上と見えた。 仏法に関係した善行功徳をお営みになることを 天職のように思召《おぼしめ》して、精励…