【源氏物語467 第14帖 澪標 41】若君の夕霧は衣装を揃えた馬添い童がつけられ 大切に扱われている。華やかな源氏の参詣をみて自分が惨めに思えた。

大臣家で生まれた若君は馬に乗せられていて、 一班ずつを揃《そろ》えの衣裳にした幾班かの 馬添い童《わらわ》がつけられてある。 最高の貴族の子供というものはこうしたものであるというように、 多数の人から大事に扱われて通って行くのを見た時、 明石の君は自分の子も兄弟でいながら 見る影もなく扱われていると悲し…