【源氏物語494 第14帖 澪標68】斎宮に求婚する男は多かったが、源氏が乳母達に親らしい注意をあたえていた。

女房たちを仲介にして求婚をする男は各階級に多かったが、 源氏は乳母《めのと》たちに、 「自分勝手なことをして問題を起こすようなことを宮様にしてはならない」 と親らしい注意を与えていたので、 源氏を不快がらせるようなことは慎まねばならぬと おのおの思いもし諫《いさ》め合いもしているのである。 それで情実の…