【源氏物語500 第14帖 澪標74 完】中納言の姫君は弘徽殿の女御として入内。入道の宮は、前斎宮の入内の件を御自身の意志として宮家へお申し入れになった。

中納言(源氏の親友、葵上の兄)の姫君は、 弘徽殿《こきでん》の女御《にょご》と呼ばれていた。 太政大臣の猶子《ゆうし》になっていて、 その一族がすばらしい背景を作っているはなやかな後宮人であった。 陛下もよいお遊び相手のように思召された。 「兵部卿の宮の中姫君《なかひめぎみ》も 弘徽殿の女御と同じ年ごろ…