重態の源氏の回復【源氏物語 52 第4帖 夕顔18】左大臣の世話、さまざまな医療に祈祷のおかげか源氏は回復。右近から 内気で優しい夕顔の素顔を聞く

左大臣も徹底的に世話をした。 大臣自身が二条の院を見舞わない日もないのである。 そしていろいろな医療や祈祷《きとう》をしたせいでか、 二十日ほど重態だったあとに余病も起こらないで、 源氏の病気は次第に回復していくように見えた。 行触《ゆきぶ》れの遠慮の正規の日数も この日で終わる夜であったから、 源氏は逢…