源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
id:syounagon
【源氏物語502 第15帖 蓬生2】源氏の庇護で幸福であった末摘花の姫君も、源氏が須磨 明石に旅立ってからは忘れられ、底なしの貧しい身の上になった。
常陸《ひたち》の宮の末摘花《すえつむはな》は、 父君がおかくれになってから、 だれも保護する人のない心細い境遇であったのを、 思いがけず生じた源氏との関係から、 それ以来物質的に補助されることになって、 源氏の富からいえば物の数でもない情けを かけていたにすぎないのであったが、 受けるほうの貧しい女王《に…