源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
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【源氏物語504 第15帖 蓬生4】もとから荒廃していた末摘花の屋敷は、いっそう狐の巣のようになった。気味悪く大きくなった木立ちになく梟《ふくろう》の声を毎日邸の人は聞いていた
よかった時代に昔から縁故のある女房は はじめてここに皆居つくことにもなって、 数が多くなっていたのも、 またちりぢりにほかへ行ってしまった。 そしてまた老衰して死ぬ女もあって、 月日とともに上から下まで召使の数が少なくなっていく。 もとから荒廃していた邸《やしき》は いっそう狐《きつね》の巣のようになった…