【源氏物語520 第15帖 蓬生20】大弐夫人の叔母は、自分の夫が蔑まれていたことに傷ついていた。でも 案外 自分たちの階級も気楽だと言う。

「宮様がおいでになったころ、 私の結婚相手が悪いからって、 交際するのをおきらいになったものですから、 私らもついかけ離れた冷淡なふうになっていましたものの、 それからも こちら様は源氏の大将さんなどと 御結婚をなさるような御幸運でいらっしゃいましたから、 晴れがましくてお出入りもしにくかったのです。 し…