🪷【源氏物語547 第16帖 関屋8 完】空蝉は、夫の常陸介亡き後、誰にも相談をせずに尼になってしまった。

息子たちが、当分は、 「あんなに父が頼んでいったのだから」 と表面だけでも言っていてくれたが、 空蝉の堪えられないような意地の悪さが追い追いに見えて来た。 世間ありきたりの法則どおりに 継母はこうして苦しめられるのであると思って、 空蝉はすべてを自身の薄命のせいにして悲しんでいた。 河内守だけは好色な心か…