【源氏物語558 第17帖 絵合11】源氏は、絵を差し上げますと奏した。紫の上と絵を見分けた。長恨歌、王昭君などは面白いが 縁起はよろしくないので省くことにした。

「隠そう隠そうとしてあまり御前へ出さずに 陛下をお悩ましするなどということはけしからんことだ」 と源氏は言って、 帝へは 「私の所にも古い絵はたくさんございますから 差し上げることにいたしましょう」 と奏して、 源氏は二条の院の古画新画のはいった棚をあけて 夫人といっしょに絵を見分けた。 古い絵に属する物と…