【源氏物語570 第17帖 絵合23】女院は絵にもお詳しい。判者が判定しきれない時などに 短い言葉の下されることも感じの良いことであった

評判どおりに入念に描かれた絵巻が多かった。 優劣をにわかにお決めになるのは困難なようである。 例の四季を描いた絵も、 大家がよい題材を選んで筆力も雄健に描き流した物は 価値が高いように見えるが、 今度は皆紙絵であるから、 山水画の豊かに描かれた大作などとは違って、 凡庸な者に思われている今の若い絵師も 昔…