【源氏物語572 第17帖 絵合 25】桐壺院の学問にする考えや 源氏自身の絵に対する思いを 帥の宮に語る。

明け方近くなって古い回想から湿った心持ちになった源氏は 杯を取りながら帥《そつ》の宮に語った。 「私は子供の時代から学問を熱心にしていましたが、 詩文の方面に進む傾向があると御覧になったのですか、 院がこうおっしゃいました、 文学というものは世間から重んぜられるせいか、 そのほうのことを専門的にまでやる…