【源氏物語574 第17帖 絵合27 】清い明るさに満ちた夜、中納言が和琴 帥の宮は十三弦 源氏は琴 琵琶の役は少将の命婦 音楽の素養のあるものが召され拍子を取った。

宮はしまいには戯談《じょうだん》をお言いになったが 酔い泣きなのか、故院のお話をされてしおれておしまいになった。 二十幾日の月が出てまだここへはさしてこないのであるが、 空には清い明るさが満ちていた。 書司に保管されてある楽器が召し寄せられて、 中納言が和琴《わごん》の弾き手になったが、 さすがに名手で…