🌼【源氏物語595 第18帖 松風19】桂の院から明石の上の邸に来た源氏は、庭の手入れをさせる。打ち解けた様子の源氏はいっそう美しい。尼君は老いも憂いも忘れ微笑んでいた。

なお修繕を加える必要のある所を、 源氏はもとの預かり人や新たに任命した家職の者に命じていた。 源氏が桂の院へ来るという報《しら》せがあったために、 この近くの領地の人たちの集まって来たのは 皆そこから明石の家のほうへ来た。 そうした人たちに庭の植え込みの草木を直させたりなどした。 「流れの中にあった立石…