【源氏物語560 第18帖 松風24 】桂の院や山荘に高官達がお迎えに来た。乳母が姫君を抱いて出てくると源氏は可愛い様子で撫でながら 離れ難く思う。

三日目は京へ帰ることになっていたので、 源氏は朝もおそく起きて、 ここから直接帰って行くつもりでいたが、 桂の院のほうへ高官がたくさん集まって来ていて、 この山荘へも殿上役人がおおぜいで迎えに来た。 源氏は装束をして、 「きまりの悪いことになったものだね、 あなたがたに見られてよい家《うち》でもないのに」…