第1帖 桐壺(きりつぼ)〜🪷光源氏の誕生から12歳までを描く。いづれの御時にか、女御・更衣あまたさぶらひ給ひけるなかに、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めき給ふありけり〈源氏物語〉

光源氏の誕生から12歳までを描く。 どの帝の御代であったか、それほど高い身分ではない方で、 帝(桐壺帝)から大変な寵愛を受けた女性(桐壺更衣)がいた。 二人の間には輝くように美しい皇子が生まれたが、 他の妃たちの嫉妬や嫌がらせが原因か病気がちだった更衣は、 3歳の皇子を残して病死する。 これを深く嘆く帝を慰…