【源氏物語575 第19帖 薄雲6】明石の上は、何事も姫君の幸福を先に考えねばならぬと悲痛な決心をする。大切な友のように過ごしてきた姫君の乳母とも お互いに別れを惜しむ。

源氏はいよいよ 二条の院ですることになった姫君の袴着の吉日を選ばせて、 式の用意を命じていた。 式は式でも紫夫人の手へ姫君を渡しきりにすることは 今でも堪えがたいことに明石は思いながらも、 何事も姫君の幸福を先にして考えねばならぬと悲痛な決心をしていた。 乳母《めのと》と別れてしまわねばならぬことでもあ…