【源氏物語617 第19帖 薄雲48】源氏は 明石の上の事が気になりながらも 位が上がり窮屈な立場になったため 通うのが困難になったが 例の嵯峨の御堂の不断の念仏に託して山荘を訪ねた。

大井の山荘の人も どうしているかと絶えず源氏は思いやっているが、 ますます窮屈な位置に押し上げられてしまった今では、 通って行くことが困難にばかりなった。 悲観的に人生を見るようになった明石《あかし》を、 源氏はそうした寂しい思いをするのも心がらである、 自分の勧めに従って町へ出て来ればよいのであるが、 …