【第12帖 須磨 すま】源氏の君 26歳頃‥源氏は都を離れ わずかな側近とともに須磨へ

朧月夜との仲が発覚し、 追いつめられた光源氏は後見する東宮に累が及ばないよう、自ら須磨への退去を決意する。 左大臣家を始めとする親しい人々や藤壺に暇乞いをし、 東宮や女君たちには別れの文を送り、 一人残してゆく紫の上には領地や財産をすべて託した。 須磨へ発つ直前、桐壺帝の御陵に参拝したところ、 生前の父…