平家物語 第1巻2 〈殿上の闇討ち (やみうち)①〉〜The Tale of the Heike🪷

昔の権力者は、地位が安定してくるとやたらに、 お寺とか、お墓とかを建てる習慣があったらしい。 人力では及びのつかない、神仏の加護を借りて、 権力の座にいつまでも とどまることを願うという心理にもとづくものである。 鳥羽院もかねがね三十三間の御堂《みどう》を建てたがっていた。 これが忠盛の尽力で完成したと…