【源氏物語639 第20帖 朝顔21】朝顔の姫君は、友情で書かれた手紙には友情でむくいることにして、御自身は神に奉仕していた間怠っていた仏勤めを、取り返しうるほどできる尼になりたいとお思いになった。

友情で書かれた手紙には友情で酬《むく》いることにして、 源氏が来れば人づてで話す程度のことにしたいとお思いになって、 御自身は神に奉仕していた間怠っていた仏勤めを、 取り返しうるほど 十分にできる尼になりたいとも願っておいでになるのであるが、 この際にわかにそうしたことをするのも源氏へ済まない、 反抗的…