【平家物語26 第2巻 西光被斬①〈さいこうがきられ〉】〜The Tale of the Heike🪷

山門の衆徒が、前座主《ざす》の流罪を妨害して、 山へ連れ戻した知らせは、後白河法皇をひどく怒らせた。 「山門の大衆どもは、勅命を何と心得えて、 このように言語道断のことをするのだろうか?」 側に侍《はべ》っていた西光法師も、 前座主帰山の知らせに何か手をうたなくてはと、 考えていた矢先だから、ここぞとば…