源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
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【源氏物語655 第21帖 乙女10】若君は成績よく、師も弟子もいっそう励みが出て学業を熱心にするようになった。源氏の家でも始終詩会が催され、博士や文士の得意な時代が来たように見えた。
大学へ若君が寮試を受けに行く日は、 寮門に顕官の車が無数に止まった。 あらゆる廷臣が今日はここへ来ることかと思われる列席者の 派手《はで》に並んだ所へ、 人の介添えを受けながらはいって来た若君は、 大学生の仲間とは見ることもできないような 品のよい美しい顔をしていた。 例の貧乏学生の多い席末の座につかねば…