【源氏物語678 第21帖 乙女33】若君の乳母が、「若様とご一緒の御主人様だと思っておりましたのに‥。殿様が他の方と御結婚をおさせになろうとされても、お従いにならぬようにあそばせ」などと小声で言う

若君の乳母の宰相の君が出て来て、 「若様とごいっしょの御主人様だと ただ今まで思っておりましたのに行っておしまいになるなどとは 残念なことでございます。 殿様がほかの方と御結婚をおさせになろうとあそばしましても、 お従いにならぬようにあそばせ」 などと小声で言うと、 いよいよ恥ずかしく思って、 雲井《くも…