源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
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【平家物語83 第4巻 源氏そろえ③】頼政の弁は熱を帯びる「宮が思し召し給うて令旨を下されるなら、雌伏する諸国の源氏は令旨を奉じて 夜を日についで京に馳せ参ずるは必定、平家滅亡に時日は要しますまい‥」
頼政の弁は熱をおびてきた。 あたかも諸国に兵を蓄えてひそむ源氏の網の目に、 平家がしぼられて行くような感さえ、 宮に与えたかも知れぬ。 頼政は語調を変えてつづけた。 「われら源家のもの、朝敵を武力で平らげ、 宿望を達した点においては、平家に一向劣りませぬ。 が、いまは宮もご覧の有様、源平は今や雲泥のへだた…