【平家物語88 第4巻 信達合戦③〈のぶつらかっせん〉】激しい打合いに刀身が曲れば、咄嗟に手で直し、それでも及ばぬ時は足で刀身を正しながら、縦横に白刃を躍らせた。

信連を信達と間違えております。信連合戦が正しいです 五月十五夜の月に照らされた御所は明るかった。 敵も味方も戦いやすい条件ではあったが、 敵は不案内、 信連は近よるものを廻廊に誘い寄せては 一刀のもとに袈裟《けさ》がけに斬り、 壁に何時しか追いつめては胸を刺した。 「宣旨の使いだぞ、手向うのか」 と信連を…