あやなくも 隔てけるかな 夜を重ね さすがに馴《な》れし 中の衣を〜源氏だけは早く起きて、姫君が床を離れない朝、源氏の君が 若紫に送った歌🌸

あやなくも 隔てけるかな 夜を重ね さすがに馴《な》れし 中の衣を 〜どういうわけで、 今まで床をへだてて寝ていたのでしょう。 夜を重ねてすっかり馴染んでいた私たちの仲なのに 【第9帖 葵 あおい】 つれづれな源氏は西の対にばかりいて、 姫君と扁隠《へんかく》しの遊びなどをして日を暮らした。 相手の姫君のすぐれ…