山家集 巻中 雑 748 749

西行の「吹上の浜」を詠んだ歌は、能因法師が歌の功徳によって、伊予の国で雨を降らせた歌「あまのがはなはしろみづにせきくだせあまくだりますかみならばかみ」 (金葉集 雑下 625)を受けている。能因が歌の功徳によって雨を降らせたのに対し、西行は「吹上の浜」で歌を詠み、雨が止むように神に呼びかけ、実際に雨が上が…