田中三郎の日記
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22.大正12年10月までのまとめ。
(附) 月日の経つのは早いもので震災以来二か月の星霜は過ぎた。顧みるに我が乞食となりてより、色々困難をなし、又、色々の経験をしたが、これ皆修養の一部分となった。帰って愉快である。一方震災当時は手に文庫と用箪笥んも一引き出しを持つに過ぎなかったが、二ヶ月後の今日にいたっては戸棚いっぱいとなる盛況になっ…