訳者あとがき

「あ、それから」と打ち合わせの席で僕は言った。 「僕は『訳者あとがき』は書きません」「え」 「僕が仮に英文学の専門家で、専門に研究している分野あるいは作家の翻訳をしたのなら、『訳者あとがき』はありだと思います。いやむしろ入れるべきだと思います。でも僕はこの分野の専門家ではなく、単なる無名の翻訳者にす…