『宮中からみる日本近代史』茶谷誠一

「宮中」とは元老、内大臣、宮内大臣、侍従長その他を含む政治勢力であり、戦前においては他の国家機関に匹敵する影響力を持っていた。 明治憲法体制は、宮中、元老、議会、内閣、軍部がそれぞれ天皇に対し責任を負う多元的な体制であり、国家意思を一元化する機能に欠けていた。 本書は宮中という政治勢力から日本の近代…