『冤罪はこうして作られる』小田中聰樹 ――戦後の冤罪の歴史

◆所見 冤罪の生まれる原因は司法制度そのものに由来する。それでも、戦前から戦後にかけて、拷問の軟化や再審制度の運用など、中世的な状態から改善されてきてはいる。 その担い手は、人権や民主主義といった「きれいごと」を実現しようとする弁護士や有志だった。自分たちの国を改善しようという意欲がなければ現状は変わ…