授業16.『こころ』(夏目漱石)は鉛のような話

『こころ』(夏目漱石)を一言で説明するとすれば、「鉛のような話」と答えます。心の奥底に沈む無彩色の鉛がまず連想されるからです。 『こころ』は、高校2年の現代国語(現国)で習いました。教科書に一部の抜粋とその前後のあらすじが載っていました。まだ男女の駆け引きに縁薄かった頃です。男二人と女一人の三角関係…