綿貫六助「小松林③」『霊肉を凝視めて』より 

三 茶屋の世話やきで疲れたおたつと、船から歸つてきた倉吉が、本家のどさくさしてゐる孫子から離れて、二人でゆつくり骨を休める所が、この林の家なのである。 それは、小さなかやぶきのまツ四角な平屋であつた。小松の繁つてゐる小高い岡の上にあるので松の葉越しに海がちら/\とみえた。廣い土閒に接した板敷には、藁…