万葉集の世界へ飛び込もう(その2814)―書籍掲載歌を中軸に(Ⅱ)―

●歌は、「草枕旅の憂へを 慰もる こともありやと 筑波嶺に 登りて見れば 尾花散る 師付の田居に 雁がねも 寒く来鳴きぬ 新治の 鳥羽の淡海も 秋風に 白波立ちぬ 筑波嶺の よけくを見れば 長き日に 思ひ積み来し 憂へはやみぬ(高橋虫麻呂 9-1757)」ならびに「筑波嶺の裾みの田居に秋田刈る妹がり遣らむ黄葉手折らな(高橋…