辻仁成『冷静と情熱のあいだBlu』の感想

青は、阿形順正(あがた・じゅんせい)というちょっと作者を思わせる名の、絵画の修復士をしている青年の“流浪と再生”風の物語。流浪といっても物理的な移動はイタリア国内と東京くらいで、精神的な流浪というべきだろうか。