『その扉をたたく音』瀬尾まいこ

音楽で生きたいと思いつつ、なんの展望もなく実家からの仕送りで暮らす29歳無職・宮地。レクリエーションとしてギターを弾きに訪れた老人ホームで、介護士・渡部の吹くサックスに心を打たれる。彼を音楽の道に誘おうと老人ホームを再訪する中で、利用者たちとも心を通わせていく。音楽と、老いと病気。宮地が自分を見つめ…